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0、1歳児さん

大町第二保育園
保育主任 中村 益栄 先生
絵本の読み聞かせは、子どもが大人との信頼感や、安心感を育む素敵な時間です。心地よい声、素敵な絵、リズミカルな言葉、ページをめくる時のわくわく感は0歳児や1歳児にとっても楽しい時間となります。(2021年8月取材)

■読み聞かせのポイント
子ども一人ひとりに目線を配り、「楽しいね」「このページが好きだよね」と様子や反応を見ながら、優しい声でゆったりとお話をします。読み手も一緒になって楽しむことで、より楽しい時間となります。読み聞かせが終わっても、絵本を持ってきて読んでほしい仕草をするので、「もう1回読もうね」とページを開くと、まるで初めて読むようなキラキラした目を向けてくれる子どもたち。だんだんと「もう1回!」という言葉も覚え、表現も仕草から言葉に変わっていきます。

『おさじさん』 ぶん:松谷 みよ子 え:東光寺 啓 出版社:童心社
■おすすめの絵本:『おさじさん』
ウサギの子が食事をしていると、おさじさんがやってきて食べるのを手伝ってくれるお話です。
食事は子どもにとっても楽しい時間。保育士は子どもたちにとって食事の時間が楽しい雰囲気となるよう言葉がけを大切にし、楽しい気持ちに切り替わる言葉がけをこの絵本からもらっています。絵本の世界が日常の食事の場面とリンクするので「お口のトンネル開けておさじさんが運びます。ポッポー」と絵本のフレーズを言いながらスプーンを近づけると、嬉しそうにお口を開けてくれます。

『おひさま あはは』 作・絵:前川 かずお 出版社:こぐま社
■おすすめの絵本:『おひさま あはは』
おひさまや、おおきな木、身近なものが「あはは」と楽しそうに笑っています。寂しそうな男の子も、お母さんの抱っこで笑顔になるお話です。
身近な動物がみんな「あはは」と笑っていると、その表情が伝わって子どもたちも笑顔になっていきます。笑いのまねっこが連鎖して、見ている子たちも笑顔になります。男の子が寂しそうなページでは、その表情の変化に気づいて絵本の男の子をなで、「どうしたのかな?」と心配そうに絵本を見てくれます。お母さんの抱っこで男の子が笑うと、見ている子どもたちも安心して笑顔に変わります。

『くっついた』 作・絵:三浦 太郎 出版社:こぐま社
■おすすめの絵本:『くっついた』
いろいろな動物や生き物が体と体を合わせて仲良くくっつき、最後には大好きなお父さんとお母さんがわたしにくっついてくれる心温まるお話です。
「くっついた」の言葉が分からない年齢ですが、絵と言葉とスキンシップを繰り返すことで、言葉と行動を結びつけてくれ、「くっついた」と言うと、そばに寄ってきてくれる姿はとてもかわいいです。
メッセージ
絵本の読み聞かせは、上手に読もうと構えるのではなく、子どもたちの様子や絵本の色彩、言葉の魔法を私たち読み手も一緒に楽しみ、絵本の時間を子どもたちと共有する気持ちで読むといいですよ。私は、読む前に『お話でてこい』の歌を歌います。すると、ほかの遊びをしていても、歌が聞こえてくると這い這いしながらやってきて、一番前の特等席で目を輝かせながら見てくれています。
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