この記事の結論
保育士の平均年収は、厚生労働省の最新調査で約407万〜427万円まで上がってきています(令和6年調査で初めて400万円を突破)。ただし園・地域・雇用形態で差が大きいのが実態です。「平均」を眺めるより、自分の年代の相場を知り、気になる園で実際の時給を確かめることが、納得して働くいちばんの近道です。
- 年代別・経験年数別・公立私立別の給料早見表が分かる
- 額面と手取りの違い、2026年度の+5.3%処遇改善の中身が分かる
- いきなり転職せず、単発1日から相場を体感して年収を見直す方法が分かる
「保育士の給料って、やっぱり安いのかな」と、気になって検索された方も多いと思います。この記事では、2026年時点の公的データをもとに、保育士の給料のリアルを「自分ごと」として分かるように整理しました。読み終わるころには、自分の年代の相場と、いまの働き方を見直すヒントが手に入ります。
この記事の目次
保育士の平均給料は「月給約28万円・年収約407万円」まで上がってきている
まず結論です。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、保育士(正社員)の平均は次のとおりです。令和6年調査で初めて平均年収が400万円を突破し、最新の令和7年の数字ではさらに上昇しています。
| 区分 | 平均月給(額面) | 年間賞与 | 平均年収 |
|---|---|---|---|
| 令和6年調査(2024年) | 約27.7万円 | 約74.2万円 | 約406.8万円 |
| 令和7年調査(最新) | 約28.5万円 | 約84.7万円 | 約427.6万円 |
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和6年・令和7年、e-Stat)。年収=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額。役職者を含む一般労働者ベースの全国平均で、実際の金額は園・地域・経験により異なります。
パート・派遣で働く保育士の時給相場は「1,200〜1,500円前後」
正社員以外の相場も見ておきましょう。求人サイトの掲載データや公的統計をもとにすると、おおよそ次のレンジです。時短やWワークで働く方の目安になります。
| 雇用形態 | 時給の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| パート・アルバイト | 約1,200〜1,420円 | 勤務日数・時間を選びやすい。賞与は少なめ |
| 派遣 | 約1,500円前後 | 時給は高めだが、契約期間の縛りがある |
| 単発(1日) | 園により異なる(求人票で確認) | 1日単位。まず相場や職場を試したい人向け |
出典:求人ボックス給料ナビ、各種公的統計より編集部まとめ(2026年時点)。単発の時給は各求人により異なるため、掲載中の求人票をご確認ください。
幼稚園教諭との差は約15万円。同じ「子どもの仕事」でも収入は少し違う
よく比較される幼稚園教諭の平均年収は、保育士よりおおむね15万円ほど高い傾向です(管理職や長期勤続の割合が影響)。ただし女性どうしで比べるとほぼ同水準で、「保育士だから極端に低い」というわけではありません。
【年代別】20代は約330〜370万円、ピークの50代後半は約466万円
「平均407万円」と言われても、20代の方には遠い数字に感じますよね。年代別に見ると、保育士の給料は年齢とともに着実に上がっていくのが特徴です。自分の年代を確認してみてください。
| 年代 | 平均年収の目安 |
|---|---|
| 20代前半(20〜24歳) | 約330〜350万円 |
| 20代後半(25〜29歳) | 約370〜400万円 |
| 30代(30〜39歳) | 約390〜440万円 |
| 40代(40〜49歳) | 約430〜450万円 |
| 50代後半(55〜59歳・ピーク) | 約460〜466万円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」一般労働者・職種別(e-Stat)より編集部作成。企業規模・地域により差があります。
ポイントは、20代後半で一段階、収入が上がりやすいこと。新卒すぐは平均を下回りますが、経験を積むほど数字は伸びていきます。「今が安い」だけで判断せず、数年先まで見て考えるのがおすすめです。
【経験年数別】勤続5年で+約30万円、15年以上で新人より約180万円アップ
年齢よりも影響が大きいのが経験年数です。長く続けるほど、また役職に就くほど、年収は大きく変わります。
| 経験年数 | 平均年収の目安 | 新人期との差 |
|---|---|---|
| 1〜4年目(新人期) | 約285〜347万円 | 基準 |
| 5〜9年目(中堅期) | 約379万円 | +約30〜90万円 |
| 15年以上(ベテラン) | 約464万円 | +約180万円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」経験年数別(e-Stat)より編集部作成。昇給・退職金制度や役職の有無で差が出ます。
【公立・私立】公立の方が高いが、差は「約26万円」まで縮まっている
「公立と私立、どっちが得?」もよくある疑問です。公務員である公立のほうが平均は高めですが、私立の処遇改善が進み、差は縮小傾向にあります。
| 区分 | 平均年収の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 公立保育園 | 約435万円 | 自治体の給与規程で安定して昇給。採用試験・年齢制限あり |
| 私立保育園 | 約409万円 | 園による差が大きい。処遇改善・手当の手厚い園も増加 |
出典:こども家庭庁「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」等より編集部まとめ。役職に就くと公立私立の差が広がるケースもあります。
私立は園ごとの差が大きいぶん、「どの園を選ぶか」で年収が変わるということでもあります。だからこそ、後述するように「実際に働いて確かめる」価値があります。
保育士の手取りはいくら?額面28万円なら手取りは「約22万円」が目安
求人票に大きく書かれているのは「額面(月給)」ですが、実際に使えるのは税金・社会保険料を引いた手取りです。目安は額面のおよそ80%前後。具体的に計算してみましょう。
手取りの計算例(額面月給28万円の場合)
- 額面:280,000円
- −(社会保険料・所得税・住民税など 約20%):−約56,000円
- 手取り:約224,000円
※新社会人1年目は住民税が引かれないため、初任給23.4万円でも手取りは18万円前後になります。扶養やお住まいの自治体により変わります。
〈体験〉あなたの場合はいくら?単発シフトの収入シミュレーター
「平均」ではなく、あなたの働き方だといくらになるかを計算してみましょう。時給・1回の勤務時間・月の回数を動かすと、単発で働いた場合の月収の目安がすぐ分かります。まずは月に数回からのイメージでどうぞ。
※目安の計算です。実際の時給・勤務時間・支払い条件は、各施設の求人票を必ずご確認ください。
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無料で登録して求人をさがす保育士の給料はなぜ安いと言われる?そして2026年、なぜ上がっているのか
保育士の給料が上がりにくかった主な理由は、国が定める「公定価格」の仕組みにあります。保育園の収入は補助金と保育料が中心で上限があり、さらに安全のため基準以上の職員を配置する園が多いため、一人あたりの給料が抑えられてきました。
ただし近年、国は異例のスピードで待遇改善を進めています。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 第1弾(2024〜2025年) | 人件費を10.7%引き上げ(過去最大級) |
| 第2弾(2026年〜) | さらに約5.3%の追加引き上げ(過去2番目の高水準) |
出典:こども家庭庁「令和8年度予算案及び主要施策集」等。実際の上げ幅は園の配分により異なります。
この処遇改善により、2026年の年収は平均でさらに+20万円ほどの上昇が見込まれています。「保育士の給料は安いまま」というイメージは、少しずつ変わってきています。
保育士が給料・年収を上げる5つの方法
最後に、現実的に収入を上げる方法を5つ紹介します。転職だけが答えではありません。今の職場でできることから、低リスクな一歩まで順に見ていきましょう。
① まず「処遇改善手当が自分に届いているか」を確認する(今日できる)
処遇改善のお金は園を経由して配分されるため、支給のされ方に差が出やすいのが実態です。給与明細に処遇改善手当の記載があるか、キャリアアップ研修の対象になっているかを、まず確認してみましょう。もらえるはずの手当を取りこぼしていないかのチェックが、いちばん手っ取り早い「年収アップ」です。
② 役職・資格の手当を狙う(キャリアアップ研修で月+5,000〜40,000円)
「副主任保育士」「専門リーダー」などの役職に就くと、月額5,000〜40,000円の手当がつく仕組みがあります。キャリアアップ研修の受講が条件になることが多いので、園の制度を確認して計画的に。中堅の方の年収アップに直結します。
③ 待遇の良い園へ移る(同じ経験年数でも園で年収は変わる)
前述のとおり、私立は園ごとの差が大きく、同じ経験年数でも園を変えるだけで年収が変わることがあります。ボーナスの月数、各種手当、退職金制度の有無を、求人票の「月給」だけでなく年収ベースで見比べるのがコツです。
④ 住む地域・自治体を選ぶ(最大で年30万円以上の独自手当も)
都市部は平均が高めで、さらに自治体独自の手当(家賃補助・一時金など)が手厚いエリアもあります。地域によっては年30万円以上の差になることも。引っ越しや通勤圏の見直しが選択肢になる方は、地域ごとの支援制度も調べてみましょう。
⑤ いきなり転職せず、まず「単発1日」で相場と職場を体感する(スキマほいく)
「転職して年収を上げたいけど、失敗が怖い」。そんな方に向いているのが、単発から試せるスキマほいくです。気になる園の単発シフトに1日だけ入って、実際の時給・仕事量・人間関係を自分の目で確かめてから、続けるか・応募するかを決められます。求人はすべて掲載施設へ直接応募。スキマほいくから営業の電話がかかってくることもありません。
保育士の給料に関するよくある質問
保育士の給料は本当に安いですか?
全産業の平均(約460万円)と比べると低めですが、令和6年調査で平均年収は初めて400万円を突破し、上昇傾向にあります。年齢・経験・園によって幅が大きく、平均を超えて働く保育士も多くいます。「保育士だから一律に安い」とは言い切れません。
2026年、保育士の給料は上がりますか?
はい。2026年度に約5.3%の追加処遇改善が決まっており、2024〜2025年の10.7%引き上げに続く上昇が見込まれています。ただし手当は園を経由して配分されるため、支給額には差が出ます。自分の明細で手当が反映されているか確認するのがおすすめです。
まだ転職は考えていませんが、登録だけでも大丈夫ですか?
もちろん大丈夫です。スキマほいくは求人情報サービスなので、登録して求人を見るだけ・相場を知るだけの利用でも問題ありません。気になる求人があれば、そのとき初めて直接応募すればOKです。
単発で働くと、今の職場にばれませんか?
単発の求人は掲載施設へ直接応募する仕組みで、応募内容が第三者に共有されることはありません。副業規定は勤務先によって異なるため、就業規則はご自身でご確認ください。
まとめ:納得して働くために、まず「自分の相場」を知ることから
保育士の給料は、2026年に向けて着実に上がってきています。大切なのは「平均」に一喜一憂することではなく、自分の年代・経験の相場を知り、いまの待遇が適正かを見直すこと。そして、気になる園があれば単発1日から実際に確かめてみることです。無理な転職をしなくても、あなたに合った働き方はきっと見つかります。まずは気軽に、求人をのぞいてみてください。