この記事の結論

保育士の退職金は、公立(公務員)で定年まで働くと約2,000万円、私立で約1,000万円が目安です。金額は勤続年数が長いほど大きく増える仕組みで、私立の共済制度なら勤続3年で約27万円、10年で約110万円が相場。ただし私立は園によって制度の有無・金額が大きく違うため、園選びの段階で退職金制度を確認しておくことが大切です。

  • 勤続年数別・公立私立別の退職金の早見表が分かる
  • 退職金の計算方法・もらえる条件が分かる
  • 退職金制度のある園の探し方が分かる

退職金は、給料やボーナスと同じくらい大切な収入です。特に長く働くほど金額が大きくなるため、退職金制度があるかどうかは生涯賃金に大きく影響します。この記事では、勤続年数別の退職金の相場を早見表で示しながら、計算方法や、制度のある園の探し方まで解説します。

保育士の退職金の相場は公立で約2,000万・私立で約1,000万

まず全体像です。保育士の退職金は、勤務先が公立か私立かで大きく変わります。

  • 公立保育所(公務員):地方公務員と同じ基準で、定年(約60歳)まで働くと約2,000万円が目安。制度がしっかり整っています。
  • 私立保育園:園によって差がありますが、定年まで働いた場合約1,000万円前後が目安。多くは共済制度を利用しています。

いずれも共通しているのは、勤続年数が長いほど、退職前の給料が高いほど、退職金が増えるということです。次章で具体的な金額を見ていきましょう。

【早見表】勤続年数別の退職金の目安

私立保育園の多くが加入している、福祉医療機構(WAM)の退職手当共済制度をもとにした早見表です。自己都合(普通退職)で計算した目安を示します。

勤続年数私立(共済)の退職金の目安
3年約27万円
5年約55万円
10年約110万円
定年(約60歳)まで約1,000万円

出典:独立行政法人 福祉医療機構(WAM)「退職手当金計算シミュレーション」をもとにした目安。退職前6か月の平均本俸月額(おおむね基本給)や退職理由で金額は変わります。

一方、公立(公務員)の退職金は、退職理由で大きく差が出ます。総務省の調査によると、自己都合退職の平均は約255万円、25年以上勤めて定年退職した場合の平均は約2,235万円です。

出典:総務省「令和6年 地方公務員給与の実態」より。金額は自治体・個人の条件で変動します。

早見表を見ると、勤続年数が5年延びるだけで退職金が大きく増えることが分かります。長く働ける職場を選ぶことが、退職金を増やすいちばんの近道です。

保育士の退職金の計算方法

退職金の計算方法は、勤務先のタイプによって異なります。それぞれ見ていきましょう。

  • 公立(公務員):「退職金=基本額+調整額」で計算します。基本額は退職日の給料月額×退職理由別・勤続年数別の支給率、調整額は役職や功績に応じて加算されます。
  • 私立(共済制度):「計算基礎額(退職前6か月の平均本俸月額)×支給乗率(勤続年数で決定)」で計算します。長く勤めるほど支給乗率が上がります。
  • 企業型(株式会社など):勤続年数に応じて決まる「定額制」や、基本給に係数をかける「基本給連動制」、中小企業向けの共済などが使われます。園ごとに規定が異なります。

いずれの方法でも、退職理由が自己都合の場合は会社都合より支給額が下がる(80%程度になるなど)ことがあります。

【施設別】公立・私立・企業型の違い

退職金の制度は施設のタイプで大きく変わります。表で比較してみましょう。

施設タイプ退職金の目安(定年)制度・支給条件
公立(公務員)約2,000万円制度が整備。勤続1年以上で対象(自己都合の減額あり)
私立(社会福祉法人)約1,000万円共済制度に加入なら勤続1年以上で対象
企業型(株式会社など)園による差が大きい独自制度。正社員・勤続3年以上が多い

ポイントは、私立でも社会福祉法人で共済に加入している園なら、比較的しっかり退職金が出やすいこと。逆に、企業型の一部には退職金制度そのものがない園もあるため、事前の確認が欠かせません。

退職金をもらえる条件

保育士が全員退職金をもらえるわけではありません。主に次の3つの条件を満たす必要があります。

  • 正社員(正規雇用)であること:パート・アルバイトは基本的に対象外です(園によっては慰労金が出ることも)。
  • 一定の勤続年数を満たすこと:共済や公立は勤続1年以上、企業型の独自制度は勤続3年以上が目安です。1年以内の退職ではほとんど支給されません。
  • 懲戒解雇などに該当しないこと:重大な非行による退職の場合、退職金が支給されないことがあります。

退職金はいつ振り込まれる?

退職金の支給時期も、施設によって異なります。

  • 公立(公務員):条例で定められているため、退職後約1か月以内に支給されるのが一般的です。
  • 私立・企業型:園や共済の手続きによりますが、退職後1〜3か月程度で振り込まれることが多いです。

退職金の申請には本人確認書類などが必要になる場合があるため、退職前に園へ支給時期や手続きを確認しておくと安心です。

退職金制度のある園の探し方。長く働ける職場を選ぼう

退職金は勤続年数が長いほど増えるので、「退職金制度があり、長く働き続けられる園」を選ぶことがとても大切です。次のように探しましょう。

  • 求人サイトで「退職金あり」の条件を確認する:手元で複数の園の条件を効率よく比較できます。
  • 気になる園には直接応募して、就業規則を確認する:退職金制度の有無・金額・支給条件は、園に直接聞くのが確実です。

スキマほいくは求人広告型の求人情報サービスなので、気になる園に直接応募して退職金制度を確認できます。さらに単発1日から職場を体験できるので、「長く働けそうな職場か」を実際に確かめてから常勤に進む、という選び方もできます。営業電話もありません。

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よくある質問

パートでも退職金はもらえますか?

基本的に、退職金の対象は正社員(正規雇用)です。パート・アルバイトは対象外のことが多いですが、園によっては慰労金として支給される場合もあります。就業規則で確認しましょう。

勤続3年で辞めたら退職金はいくらですか?

私立の共済制度の場合、勤続3年で約27万円が目安です。ただし退職前の基本給や園の制度によって変わります。1年以内の退職では、ほとんどの園で退職金は支給されません。

私立保育園でも退職金はありますか?

社会福祉法人が運営し、共済制度に加入している園なら、勤続1年以上で退職金が出やすいです。一方、企業型の一部には退職金制度がない園もあります。応募前に就業規則で確認するのが安心です。

退職金制度のある園はどう見分ければいいですか?

求人票の福利厚生欄で「退職金あり」「共済加入」などの記載を確認しましょう。記載がない場合や詳細を知りたい場合は、園に直接問い合わせるのが確実です。単発で職場を体験しながら確認するのもおすすめです。

まとめ:退職金制度を確認し、長く働ける園を選ぼう

保育士の退職金は、公立で約2,000万円、私立で約1,000万円が目安で、勤続年数が長いほど大きく増えます。ただし私立は園によって制度が大きく異なるため、園選びの段階で退職金制度を確認することが大切です。長く安心して働ける職場を見つけるために、求人サイトで探しつつ、気になる園には直接応募して確かめてみてください。