この記事の結論

保育士等キャリアアップ研修は、国のガイドラインに基づく8分野・各15時間の研修で、修了すると職務分野別リーダー(月額5,000円)・専門リーダー/副主任保育士(月額40,000円)という役職に就く要件を満たします。手当の原資は処遇改善等加算で、研修を受けただけでは給料は上がらず、園が役職を設けて配分して初めて手取りが変わる仕組みです。受講は自治体の指定機関やeラーニングで可能、修了証は全国で有効、有効期限もありません。転職時には「修了分野」が交渉材料になります。

  • 8分野の内容と、役職ごとに必要な分野数が分かる
  • 修了するといくら上がるのか、なぜ園によって差が出るのかが分かる
  • 受け方(申込み・eラーニング・費用)と、受けないとどうなるかが分かる

「園長からキャリアアップ研修を受けるように言われたけれど、何のための研修なのか分からない」「受けたら本当に給料が上がるのか」。現場でよく聞く疑問です。

この研修は、保育士の「経験を積んでも役職がなく、給料が上がらない」という構造を変えるために作られた制度です。ただし、制度の設計上、研修の修了と手取りの増加の間には「園の判断」が挟まっています。ここを知らないまま受講すると、「修了したのに何も変わらない」ということが起こります。この記事では、制度の仕組みから、受け方、給料への反映のされ方、転職での活かし方まで順に整理します。

監修者 江波戸 純希
この記事の監修

江波戸 純希えばと よしき

WEBBOX合同会社 代表社員/スキマほいく 編集責任者

職業紹介責任者講習を修了し、有料職業紹介事業の許可を受けた株式会社GRADに在籍して、看護師専門の人材紹介サービス「ナースJJ」で転職支援を担当。この職業紹介に関する経歴は、本サービス以外での実務経験です。現在はWEBBOX合同会社の代表社員として保育士向けの求人情報サービス「スキマほいく」を運営し、厚生労働省・こども家庭庁の一次情報にあたりながら記事内容を確認しています。

経歴・編集方針をくわしく見る ›

この記事の目次開く閉じる
  1. 保育士等キャリアアップ研修とは?制度ができた背景
  2. 研修の8分野と、それぞれの内容【各15時間】
  3. 研修で就ける3つの役職と、必要な分野数・経験年数
  4. キャリアアップ研修で給料はいくら上がる?処遇改善等加算の仕組み
  5. 同じ研修を修了しても、園によって手当が違う理由
  6. 誰が受けられる?パート・派遣・園長・幼稚園教諭の場合
  7. 研修の受け方【申込み・実施機関・eラーニング】
  8. 受講費用と、園負担・自治体負担の実際
  9. 研修のレポート・修了評価はどう書く?落ちることはある?
  10. 修了証の扱い|有効期限・引っ越し・転職時の持ち越し
  11. キャリアアップ研修を受けないとどうなる?
  12. どの分野から受けるべきか【経験年数別のおすすめ順】
  13. 転職でキャリアアップ研修はどう活きるか
  14. サポートを受けて転職したい人向けの転職エージェント
  15. 保育士等キャリアアップ研修に関するよくある質問
  16. まとめ:研修は「受ける」より「活かせる園にいる」ことが重要

保育士等キャリアアップ研修とは?制度ができた背景

保育士等キャリアアップ研修は、2017年に厚生労働省(現在はこども家庭庁)が定めた「保育士等キャリアアップ研修ガイドライン」に基づいて、都道府県または都道府県が指定した機関が実施する研修です。

「園長と主任しか役職がない」問題を変えるための制度

従来の保育園は、園長・主任・一般保育士という3層構造が基本で、経験を10年積んでも役職に就ける枠がほとんどありませんでした。役職がなければ役職手当もつかず、経験年数に応じて給料が上がりにくいのが保育士の賃金が低い構造的な原因のひとつでした。

そこで国は、園長と主任の間に「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」という新しい役職を設け、その役職に就くための要件として研修を位置づけました。役職に応じた手当の原資は、国が園に支給する「処遇改善等加算」でまかなわれます。

研修の目的は「専門性の見える化」

研修は資格試験ではなく、担当分野の専門性を高め、それを園の中で発揮する立場(リーダー)になるための学びと位置づけられています。乳児保育・障害児保育・食育・保護者支援など、園の中で「この分野はこの人に聞けばいい」という体制を作ることが狙いです。

研修の8分野と、それぞれの内容【各15時間】

研修は8つの分野に分かれ、1分野につき15時間以上と定められています。専門分野別研修が6つ、それに「マネジメント」と「保育実践」を加えた8つです。

分野主な内容対象となるリーダー
① 乳児保育3歳未満児の発達、保育環境、観察と記録、保護者支援乳児保育リーダー
② 幼児教育幼児期の発達と学び、環境構成、小学校への接続、指導計画幼児教育リーダー
③ 障害児保育発達の理解、個別の支援計画、家庭・関係機関との連携障害児保育リーダー
④ 食育・アレルギー対応食育計画、栄養の基礎、アレルギー疾患への理解と対応、事故防止食育・アレルギーリーダー
⑤ 保健衛生・安全対策感染症対策、乳幼児の健康管理、事故防止と安全な環境、災害対応保健衛生・安全対策リーダー
⑥ 保護者支援・子育て支援保護者との関係構築、相談援助の技術、虐待予防、地域資源との連携保護者支援・子育て支援リーダー
⑦ マネジメント組織運営、人材育成、職員の働きやすさ、リスクマネジメント副主任保育士(必須)
⑧ 保育実践保育技術(遊び・表現・環境)の向上。保育現場を離れていた人向け—(保育所勤務以外の保育士向け)

「保育実践」分野は少し性格が違う

①〜⑦が現役保育士のリーダー要件に直結するのに対し、⑧の保育実践は保育所以外で働いている保育士や、長く現場を離れていた人が実践力を高めるための分野です。役職要件の分野数には数えられないことが多いので、リーダーを目指す場合は①〜⑦から選びます。

15時間の内訳

1分野15時間は、2〜3日間の集合研修か、eラーニングの動画視聴+演習で構成されます。多くの研修で、講義に加えてグループ演習やレポート提出が含まれ、それをもって修了と認められます。

研修で就ける3つの役職と、必要な分野数・経験年数

研修修了は、次の3つの役職に就くための要件です。役職ごとに経験年数の目安と、修了が必要な分野数が定められています。

役職経験年数の目安研修の要件手当の目安(月額)
職務分野別リーダーおおむね3年以上担当する分野の研修を1分野修了5,000円
専門リーダーおおむね7年以上①〜⑥のうち4分野以上を修了(職務分野別リーダーを経験)40,000円
副主任保育士おおむね7年以上⑦マネジメント+①〜⑥のうち3分野以上を修了(職務分野別リーダーを経験)40,000円

職務分野別リーダー:経験3年で目指せる最初の役職

乳児保育リーダー、食育リーダーというように、担当分野を持つ立場です。研修は担当する分野1つを修了すればよいので、経験3年前後の保育士がまず目指す役職になります。手当は月額5,000円が目安で、年間6万円の差になります。

専門リーダー:特定分野の専門性で園を支える

4分野以上を修了した、専門性の高い保育士のための役職です。マネジメントよりも保育の専門性で園に貢献する立場で、主任になりたくない人のキャリアパスとして設計されています。手当は月額4万円が目安です。

副主任保育士:主任を補佐し、将来の管理職につながる

マネジメント研修が必須で、主任の補佐や職員の育成を担います。将来的に主任・園長を目指す人の通過点になる役職です。手当は専門リーダーと同じ月額4万円が目安です。

「おおむね」の意味

経験年数は「おおむね3年」「おおむね7年」と書かれており、厳密な年数ではありません。園の判断で多少前後することが認められています。また、経験年数は現在の園だけでなく、他園での勤務も通算されるのが一般的です。転職を挟んでいる人は、前の園の在籍期間も含めて園に確認してください。

キャリアアップ研修で給料はいくら上がる?処遇改善等加算の仕組み

ここが、この制度でもっとも誤解されている部分です。結論から言えば、研修を修了しただけでは1円も上がりません。手当が出るのは、園が役職を設け、あなたをその役職に任命し、処遇改善の加算を配分したときです。

お金の流れ

  1. 国が園に対し、処遇改善等加算(役職手当の原資)を支給する
  2. 園は、研修修了者を副主任・専門リーダー・職務分野別リーダーに任命する
  3. 園は、加算を役職手当として職員に配分する

つまり、手当は国から直接あなたに支払われるのではなく、園を経由して配分される仕組みです。役職の枠は園の職員数に応じて決まり(例:副主任・専門リーダーの枠は職員の3分の1程度、職務分野別リーダーの枠は5分の1程度が目安)、全員が役職に就けるわけではありません。

制度改正の流れ|加算の一本化と要件の段階適用

役職手当の原資は、2017年度に「処遇改善等加算Ⅱ」として始まりました。2023年度からは、副主任・専門リーダーの要件として研修修了が段階的に義務化され、2026年度には対象分野すべての修了が必要になります。また2025年度からは、処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを一本化する見直しが進められています。名称や区分は変わっても、「研修を修了した職員を役職に就け、その分の加算を配分する」という基本の仕組みは続いています。制度の細部は年度ごとに変わるため、自治体やこども家庭庁の最新の通知を確認してください。

年収ベースでの目安

役職月額年額
職務分野別リーダー5,000円60,000円
専門リーダー/副主任保育士40,000円480,000円

副主任や専門リーダーになれば年間48万円の差です。これは保育士の平均年収から見ると1割以上にあたる大きな金額で、転職で同じ額を上げるのは簡単ではありません。給料の相場については保育士の給料はいくら?で年代別・地域別に整理しています。

同じ研修を修了しても、園によって手当が違う理由

「専門リーダーになったのに、月4万円ではなく2万円だった」という話は珍しくありません。これは園が不正をしているのではなく、制度上、園の裁量が認められているからです。

理由①:加算の配分方法は園が決められる

副主任・専門リーダーの手当は「月額4万円」が基本ですが、制度上は4万円を複数人に分けて配分することも認められています(1人あたりの下限あり)。園が「役職者を多く作りたい」と考えれば、1人あたりの手当は薄くなります。逆に少数に集中させる園もあります。

理由②:役職の枠が職員数で決まる

役職の人数枠は園の職員数に比例します。小規模な園では副主任・専門リーダーの枠が1人分しかないこともあり、要件を満たしていても順番待ちになります。

理由③:園が加算を申請していない

加算は園が申請して初めて支給されます。事務負担や体制の問題で申請していない園、あるいは加算は受けているが役職を設けず別の使い方をしている園もあります(加算の使途には制約がありますが、配分の設計は園ごとです)。

確認すべきこと

いまの園でも転職先でも、次の3点を確認してください。

  • 役職(副主任・専門リーダー・職務分野別リーダー)を実際に設けているか
  • 役職手当の額はいくらか(4万円満額か、分割か)
  • 枠は空いているか、何年待ちか

この3つが明確に答えられない園では、研修を修了しても給料は変わりません。面接での聞き方は保育士の面接でよく聞かれる質問と答え方で紹介しています。

誰が受けられる?パート・派遣・園長・幼稚園教諭の場合

正社員の保育士

もっとも一般的な受講者です。園から受講を勧められることも、自分で申し込むこともできます。

パート・非常勤・派遣で働いている場合

受講自体は可能です。多くの自治体で、雇用形態を問わず「保育所等に勤務する保育士等」が対象とされています。ただし、役職手当は常勤職員を対象とする園が多いため、修了しても手当に直結しないことがあります。将来常勤に戻るつもりなら、パートのうちに受けておく価値はあります。派遣の場合は派遣会社に受講の可否と費用負担を確認してください。

園長・主任の場合

役職手当の対象ではありませんが、受講は可能です。マネジメント分野は主任・園長にも推奨されています。

幼稚園教諭・保育教諭の場合

認定こども園で働く保育教諭も対象です。幼稚園(学校教育法上の幼稚園)の教諭については、自治体によって扱いが違うため確認が必要です。

保育所以外の施設で働いている場合

児童養護施設、乳児院、児童発達支援などで働く保育士も、自治体によっては受講できます。この場合は「保育実践」分野の受講が勧められることがあります。

研修の受け方【申込み・実施機関・eラーニング】

実施しているのは「都道府県」と「指定研修実施機関」

研修は都道府県が直接実施するか、都道府県が指定した機関(社会福祉協議会、保育団体、大学、民間の研修会社など)が実施します。どの機関の研修でも、修了すれば全国で有効です。

申込みの流れ

  1. 勤務先の都道府県のサイトで「保育士等キャリアアップ研修」の実施要領と実施機関の一覧を確認する
  2. 受けたい分野・日程の研修を選び、実施機関に申し込む(園を通す場合と個人で申し込む場合がある)
  3. 受講(集合研修・オンライン・eラーニング)
  4. レポート提出や修了評価を経て修了証が交付される

人気の分野や日程は募集開始後すぐ埋まることがあります。年度の初めに年間の日程が公開される自治体が多いので、4〜5月に確認しておくと計画が立てやすくなります。

eラーニングで受ける

近年は、動画視聴と演習・レポートで完結するeラーニング型が広がっています。自分のペースで進められ、勤務の合間に受けやすいのが利点です。多くのeラーニングでは、受講期間内に全動画を視聴し、確認テストやレポートを提出することで修了となります。ログインできない、視聴が途中で止まるといったトラブルは実施機関のサポートに問い合わせてください。

他県の研修を受けることはできる?

基本的には勤務先の都道府県の研修を受けますが、他県の研修も受講でき、修了証は全国で有効です。自分の県の日程が合わない場合や、eラーニングで全国対応している機関を使う場合に選択肢になります。ただし自治体によっては県内在勤者を優先することがあるので、募集要項を確認してください。

受講費用と、園負担・自治体負担の実際

自治体が実施・委託している研修は無料か低額

都道府県が直接実施する研修や委託先の研修は、受講料が無料または数千円程度のことが多くなっています。テキスト代や交通費は自己負担のことがあります。

民間の指定機関は有料

民間の指定研修機関やeラーニングは、1分野あたり数千円〜1万数千円程度が相場です。

園が負担してくれるか

園によって、受講料を全額負担する、半額負担する、自己負担、と対応が分かれます。受講を勤務扱いにするかどうか(研修日に給料が出るか、休みを取って受けるか)も園によって違います。処遇改善の加算は研修費用に使うことも認められているため、園に確認する価値があります。転職先を選ぶときは、「研修費の負担」と「研修日の扱い」を条件に含めてください。

研修のレポート・修了評価はどう書く?落ちることはある?

「落ちる」ことはほぼない

研修は選抜試験ではないので、規定の時間を受講し、レポートや演習を提出すれば修了します。「落ちる」とすれば、出席時間が足りない、レポートを未提出、明らかに内容に沿っていない、といった場合です。

レポートの書き方の基本

多くの研修で「研修で学んだことを、自分の園の実践にどう活かすか」を書くレポートが求められます。書き方の型は次の3段です。

  1. 研修で学んだことを1〜2点に絞って書く(すべてを網羅しない)
  2. 自分の園の現状と照らして、できていること・課題を書く
  3. 明日から変えることを具体的に書く(「〜を意識する」ではなく「〜の場面で〜する」)

たとえば乳児保育の分野なら、「かみつきが起きやすい時間帯を記録し、環境の再配置を月1回見直す」というように、行動と頻度まで書くと評価されやすくなります。分野別の例文を探す人が多いですが、自分の園の事実が入っていないレポートは薄くなります。学んだ内容と園の状況を1つずつ書けば十分です。

修了証の扱い|有効期限・引っ越し・転職時の持ち越し

有効期限はない

修了証に有効期限はありません。一度修了した分野は、何年経っても修了として扱われます。

都道府県をまたいでも有効

研修は全国共通のガイドラインに基づいているため、他の都道府県に転職・引っ越ししても修了は引き継がれます。修了証は自分で保管し、転職時に提示できるようにしておいてください。紛失した場合は実施機関に再発行を依頼します。

制度が始まる前に受けた研修の扱い

2017年度の制度開始より前に受けた研修は、内容がガイドラインに相当すると都道府県が認めた場合に限り、修了とみなされることがあります。自動的には認められないため、該当する人は自治体に確認してください。

キャリアアップ研修を受けないとどうなる?

受講は義務ではない

保育士としての資格や登録には影響しません。研修を受けなくても保育士として働き続けられます

ただし、役職と手当の対象から外れる

副主任・専門リーダー・職務分野別リーダーには就けないため、役職手当(月額5,000円〜40,000円)の対象になりません。2026年度以降は要件が完全適用されるため、これまで研修なしで役職に就いていた人も、修了していなければ手当の対象から外れる可能性があります。園から受講を促されている場合は、この事情が背景にあります。

転職市場での見え方

経験7年以上で研修を1分野も受けていないと、「園が研修に消極的だった」か「本人が関心を持たなかった」のどちらかと受け取られることがあります。逆に、修了分野が複数あれば、「入職後すぐに役職の候補になる人材」として交渉が有利になります。

どの分野から受けるべきか【経験年数別のおすすめ順】

経験1〜3年:担当クラスに直結する分野を1つ

乳児クラスなら「乳児保育」、幼児クラスなら「幼児教育」。まず職務分野別リーダーの要件を満たすことを目標にします。日々の保育にすぐ活かせるため、受講の負担感も小さくなります。

経験3〜7年:専門リーダーを見据えて4分野

すでに1分野修了しているなら、「保健衛生・安全対策」「食育・アレルギー対応」「保護者支援・子育て支援」など、どのクラスでも必要になる分野を足していきます。この3つは園の運営上も重要視されており、リーダー枠が空きやすい分野でもあります。

経験7年以上:マネジメントを含めるかどうかで進路が分かれる

主任・園長の道を考えるならマネジメントを受けて副主任へ。保育の専門性で貢献したいなら、マネジメントを受けずに専門リーダーへ。どちらの役職も手当は同額なので、自分がどちらの立場で働きたいかで決めてください。

転職を考えているなら「障害児保育」も価値が高い

児童発達支援や放課後等デイサービスなど、保育園以外の職場でも評価されます。配慮が必要な子は年々増えており、園の中でも「障害児保育リーダー」の需要は高まっています。関連する職場については児童発達支援・放課後等デイで働く保育士で解説しています。

転職でキャリアアップ研修はどう活きるか

「修了分野」は履歴書・職務経歴書に書く

資格欄ではなく、職務経歴書のスキル欄や職務経歴の中に「保育士等キャリアアップ研修 乳児保育・食育アレルギー対応 修了」のように書きます。役職に就いていた場合は、「職務分野別リーダー(乳児保育)として〜」と職務経歴に入れます。書き方は保育士の職務経歴書の書き方にまとめています。

面接で確認すべきこと

研修を活かすには、転職先に役職の枠があることが前提です。「副主任・専門リーダーの役職はありますか」「現在何名いて、枠は空いていますか」「手当はいくらですか」を聞いてください。この質問に具体的に答えられる園は、加算をきちんと配分している園です。転職支援サービスを使う場合は、担当者に園の役職体制を事前に確認してもらえます。サービスごとの違いは保育士転職サイトのおすすめ比較で整理しています。

年収交渉の材料になる

4分野修了していれば、入職時点で専門リーダーの候補です。「前の園では専門リーダーとして月4万円の手当を受けていた」という事実があれば、同水準を求める根拠になります。転職の進め方全体は保育士の転職完全ガイドをご覧ください。

サポートを受けて転職したい人向けの転職エージェント

自分で求人を探して直接応募するのが合う方もいれば、担当者に相談しながら、年収などの条件交渉まで任せたいという方もいます。「サポートを受けて、しっかり転職したい」という場合は、次のような転職エージェントも選択肢になります。

マイナビ保育士

マイナビ保育士

首都圏での転職なら!
マイナビブランドの安心感

人材大手・株式会社マイナビが運営する保育士専門の転職支援サービス

公開求人数
約15,000件
対応エリア
全国(首都圏中心)
  • 首都圏の求人に強く、都市部で転職を考えている保育士さんに向いている
  • アドバイザーが実際に園を訪問し、雰囲気や内情まで教えてくれる
  • 履歴書の添削や面接対策などのサポートが手厚く、初めての転職でも安心

向き・不向き

向いている人

  • 手厚いサポートを受けたい
  • 首都圏で正社員を目指したい
  • 初めての転職で不安がある

向いていない人

  • 地方の求人を中心に探したい
  • 担当者との電話を避けたい
  • 自分のペースで進めたい

株式会社マイナビ/厚生労働大臣許可番号 13-ユ-080554/求人数・対応エリアは2026年7月時点の各公式サイト掲載情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

保育士ワーカー

保育士ワーカー

保育業界トップクラスの求人数!
全国どこでも相談できる

株式会社トライトキャリアが運営する保育士専門の転職支援サービス

公開求人数
約15,000件
対応エリア
全国
  • 全国に拠点があり、地方やUターン・Iターン転職にも対応してくれる
  • 非公開求人や園長・主任などの役職付き求人も多数保有している
  • 面接の同行や条件交渉、入職後のフォローまで一貫して支援してくれる

向き・不向き

向いている人

  • 地方で転職先を探したい
  • 非公開求人を紹介してほしい
  • 条件交渉を任せたい

向いていない人

  • 電話連絡を避けたい
  • 自分で求人を探したい
  • 単発・スポットで働きたい

株式会社トライトキャリア/厚生労働大臣許可番号 13-ユ-309282/求人数・対応エリアは2026年7月時点の各公式サイト掲載情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

保育士等キャリアアップ研修に関するよくある質問

保育士のキャリアアップ研修の項目は何ですか?

乳児保育、幼児教育、障害児保育、食育・アレルギー対応、保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援、マネジメント、保育実践の8分野です。1分野15時間以上で、専門リーダーは4分野以上、副主任保育士はマネジメント+3分野以上の修了が要件です。

キャリアアップ研修は何個受ければいいですか?

目指す役職によります。職務分野別リーダーは担当分野1つ、専門リーダーは4分野以上、副主任保育士はマネジメントを含む4分野以上です。まずは担当クラスに直結する1分野から始め、経験に応じて増やすのが一般的です。

キャリアアップ研修を受けるとどうなりますか?

副主任保育士・専門リーダー・職務分野別リーダーに就く要件を満たします。園がその役職に任命し、処遇改善の加算を配分すると、月額5,000円〜40,000円の役職手当がつきます。研修の修了だけで自動的に給料が上がるわけではありません。

キャリアアップ研修を受けないとどうなりますか?

保育士として働くこと自体に影響はありません。ただし役職と役職手当の対象から外れます。2026年度以降は研修修了の要件が完全に適用されるため、これまで役職に就いていた人も修了していなければ手当の対象外になる可能性があります。

パートや派遣でもキャリアアップ研修は受けられますか?

多くの自治体で雇用形態を問わず受講できます。ただし役職手当は常勤を対象とする園が多いため、修了しても手当に直結しないことがあります。将来常勤に戻る予定があるなら、受けておく価値はあります。

キャリアアップ研修に落ちることはありますか?

選抜試験ではないため、規定時間を受講しレポートや演習を提出すれば修了します。出席時間の不足やレポート未提出があると修了になりません。

キャリアアップ研修の修了証に有効期限はありますか?

ありません。一度修了した分野は生涯有効で、他の都道府県へ転職・引っ越ししても引き継がれます。修了証は自分で保管し、紛失した場合は実施機関に再発行を依頼します。

「おおむね3年」「おおむね7年」の経験年数は厳密ですか?

厳密ではなく、園の判断で多少前後することが認められています。経験年数は他園での勤務も通算されるのが一般的なので、転職を挟んでいる場合は前の園の在籍期間も含めて園に確認してください。

園に副主任保育士という役職がない場合はどうすればいいですか?

役職を設けるかどうかは園の判断です。設けていない園では、研修を修了しても手当はつきません。園に役職を設ける予定があるか確認し、なければ役職体制のある園への転職も選択肢になります。

まとめ:研修は「受ける」より「活かせる園にいる」ことが重要

  • 保育士等キャリアアップ研修は8分野・各15時間。修了証は全国有効で期限なし
  • 役職は3つ。職務分野別リーダー(1分野・月5,000円)、専門リーダー(4分野・月4万円)、副主任保育士(マネジメント+3分野・月4万円)
  • 手当の原資は処遇改善等加算。園が役職を設けて配分しないと、修了しても給料は変わらない
  • 2026年度から要件が完全適用。経験3年を超えたら、担当クラスの分野から受け始める
  • 転職では修了分野が交渉材料になる。役職の枠と手当額を面接で確認する

研修は保育士の専門性を認め、給料に反映させるための制度です。ただし、その効果は園の運営次第で大きく変わります。いまの園に役職の枠がない、手当が薄いと感じるなら、保育士の給料はいくら?で相場を確認したうえで、加算を活かしている園を探すことも考えてみてください。仕事内容そのものの理解は保育士の仕事内容とは?で整理しています。